多様性生物学・進化学系 Biodiversity
生物の多様性と進化を紐解く
現在の地球上にはきわめて多様な生物が見られますが、それは進化の歴史の中で種々の生物が生まれ繁栄し、あるものは滅んでいった結果です。本講座では、このような生物の系統進化の過程を明らかにし、それをもとに多様な生物群の分類体系の構築を試みています。また、種分化の問題、海洋酸性化の問題、遺伝子や形態の地理的変異から生物進化を探る生物地理学、行動や形態の進化から生物の生態を理解する進化生態学的研究にも取り組んでいます。
生き物のなぜ？を解き明かす
生き物にとことん向き合い
生命の本質を探求する北大の生物学
あなたの尽きない好奇心を歓迎します！
Our Research Field
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研究動画
形態機能学系 Cell Structure and Function
生物の環境適応と成長戦略を細胞機能から解き明かす
生き物が多様な環境ストレス下で生存していけるのはなぜでしょうか？そこには、目に見えないミクロな世界で起こっている分子の振る舞いと細胞機能ダイナミクスを巧みに統御する生命の仕組みがあります。特に、地表に固着して生きる植物の発生や生存戦略には驚くべき発見が溢れており、まだまだ未解明の生命現象が残されています。こうした研究は、変動する地球環境下での安定的な食糧確保に向けた基盤情報としても重要です。私たちと一緒に、生物の優れた生存戦略を支える分子メカニズムを解き明かしましょう。
行動神経生物学系 Behavioral Neurobiology
脳と行動の謎を解き明かす
私たちはどうやって外の世界を認知したり、記憶したり、意思を決定したりするのでしょう？これらはすべて脳が持つ機能であり、動物の行動の源となっています。行動神経生物学系では、動物の様々な行動とそれを司る脳神経系のしくみやはたらきの解明に取り組んでいます。昆虫やトリ、大型哺乳類まで、いろいろな動物を対象として、意思決定や記憶の神経メカニズム、感覚情報処理の細胞機構、学習と発達の脳内分子メカニズム、個体間コミュニケーションの進化、などについて研究しています。
生殖発生生物学系 Reproductive and Developmental Biology
生命の誕生と成り立ちを解き明かす
生殖発生生物学系では、卵と精子が作られるしくみ、卵と精子が受精するしくみ、受精卵が新たな個体を作り出すしくみの解明を目指しています。具体的には、主に脊椎動物を使って、卵形成と排卵の分子メカニズム、精子形成における遺伝子の調節、性分化の分子メカニズム、ステロイドホルモンの作用機構と受容体の分子進化、などについて研究しています。いずれも生命科学における基本命題であり、人工受精・避妊・新規有用生物の作出など応用に直結するものです。
生態遺伝学系 Ecological Genetics
環境変化の下での生物種の多様性維持機構の解明
地球上の環境は地球誕生以来変化を続け今日に至りますが、近年の人間活動による変化は特に激しいとされています。こうした変化の下でいかに生物種の多様性を維持するかは、人類にとって重要な課題であり、さまざまな側面からの取り組みが始まっています。当コースの目的の一つは、多様性維持について遺伝学的側面から研究することにあります。個体群の遺伝的多様性はその個体群の変動、さらには群集の安定性にも影響を及ぼし、生物種の多様性維持に大きな役割を果たしていると考えられます。しかしながら、現在、自然個体群の遺伝的多様性、そしてその役割についての情報はまだまだ不足しています。当コースでは、このような生物学的課題について幅広い視点から教育・研究を展開しています。当コースでは、以下の5つの研究を主題にさまざまな分野の教育・研究を展開しています。
- 野生植物を対象として生活史の適応・進化
- 日本産哺乳類相の起源と進化
- 昆虫類の模様形成のメカニズムとその進化
- 野生動物の行動や生態の進化
- 長鎖多価不飽和脂肪酸の生理機能と分子機構
環境分子生物学系 Environmental Molecular Biology
環境条件が生物の活動に与える影響の解明
地球上には現在、実に多くの生き物が暮らしています。これは生物がおよそ38億年の歳月をかけて、様々な地球環境の変化に適応してきたからです。特に、光、温度、水分、大気組成、栄養素などは、環境要因として、生物の生育に大きな影響を与えます。その一方で、生物が存在するおかげで、自然生態系や、物質資源の循環は、安定に保たれているのです。つまり、生物の営みそのものが、地球環境を健全に保つ重要な形成要因であり、その基盤を支えているのが、生物と環境との複雑な相互作用なのです。本コ－スでは、環境生物や、モデル生物全般を研究対象にして、環境条件が生物の活動に与える影響や、環境変動に対する生物の適応機構を理解することを目的としています。得られた研究成果をもとに、悪化しつつある地球環境のモニタリングや、修復改善に貢献するバイオテクノロジ－技術の開発を目指した、研究教育活動を推進しています。
臨海実験所（室蘭・厚岸・忍路） Marine Station (Muroran, Akkeshi, Oshoro)
果てしなく広がる北の海に臨みて海洋生物学の本質を極める
北海道は日本海、太平洋、オホーツク海の３つの海に囲まれており、3,000kmの長い海岸線では異なる海洋環境が広がっています。北方生物圏フィールド科学センターに属する厚岸・室蘭・忍路臨海実験所は、道東太平洋、道南太平洋、日本海側に面した施設であることから、寒流の親潮（千島海流）、津軽暖流と親潮、対馬暖流の影響を受ける海洋生物が見られます。臨海実験所では、異なる海洋環境のもとで、海洋環境の変化が海洋生物に与える影響、生物多様性や生態系の保全、海洋生物の生命活動等についての研究、教育を行なっています。
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