北大生物学の特徴

生物のなぜ?を解き明かす

40億年前に地球に誕生した生物はどのようにして命を繋いできたのでしょうか。生物学は生命の営みの基本原理を探求する学問です。私たちは、多種多様な生き物を対象とし、体内の分子や遺伝子のはたらきを明らかにしようとする分子レベルの研究から、個体としての生き物がどのように環境に適応しているのか、さらには集団として自然とどのような関わりを持ちながら生きているのかということまで、様々な角度から研究を行なっています。

なぜ生物学を学ぶか

生物学研究から得られる知見は、生命を扱う医学や薬学、農学、水産学、工学など多くの実用的な学問の礎となっていきます。生物を深く理解することは、地球の環境や私たち人間を理解することにも通じ、持続可能な世界の実現のために今後ますます重要性を増していくでしょう。生物学の発展の原動力はみなさんの溢れる好奇心に他なりません。意欲的な学生諸君の入学、進学を待っています。

多様な学問分野の教員が一同に介し、幅広い学びを提供

北大理学部生物科学科(生物学)は、6つの研究グループからなります。「多様性⽣物学・進化学系」では、多様な生物の進化の過程を明らかにし、それを元に各種生物群の分類体系の構築を試みています。「形態機能学系」では、細胞の高次なはたらきの基礎となるシグナル伝達機構、植物や環境適応機構について研究しています。「⾏動神経⽣物学系」では、動物の認知や学習をはじめとする多様な行動とその脳内機能を研究しています。

 

「⽣殖発⽣⽣物学系」では生殖の仕組みと個体発生を細胞生物学と分子生物学を基盤として研究しています。「⽣態遺伝学系」では植物や動物が環境変化の下でどのように適応進化してきたかを遺伝学の観点から研究しています。「環境分⼦⽣物学系」では、微生物や植物の有用な機能の解明や技術開発に取り組んでいます。また、北方生物圏フィールド科学センターに属する3つの臨海実験所等において、海藻類の生物学、海洋生態系や環境変化に関する研究が行われています。

充実のカリキュラムで探究心と問題解決能力を育む

日本の大学の生物学科の中でも長い歴史を持つ北大理学部生物科学科(生物学)は、1930年の学科設置以来続く動物学、植物学の伝統を大切にしながら、最新の知見に基づく体系的な教育を行なっています。分子から細胞、個体群や生態に至る幅広い学問分野の講義と実習によって生命現象を俯瞰的に捉える力を身につけると共に、北海道の自然環境を生かした多くの実体験を通じ、自然の普遍性を見出す洞察力を養います。充実の教員陣がみなさんの好奇心に寄り添い、卒業後にも活きる問題解決能力を育てます。