研究者情報

常松 友美

准教授

TSUNEMATSU Tomomi

なぜ、どのように夢を見るのかを明らかにする

生物科学部門 行動神経生物学分野

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研究テーマ

様々な遺伝子改変マウスを用いて、夢見神経メカニズムと夢見の生理的役割を解明する

研究分野神経科学, 睡眠科学
キーワード睡眠, レム睡眠, 夢, 脳波, PGO波, 脳, ニューロン, 記憶, 遺伝子改変マウス, 電気生理学, 光イメージング, 光遺伝学, プログラミング

研究紹介

一日8時間寝るとすると、私たちは人生の3分の1もの時間を睡眠に費やします。しかしながら、「なぜ眠るのか?」「なぜ夢をみるのか?」「なぜ睡眠にはノンレム睡眠とレム睡眠があるのか?」など根本的な問いに未だ正しく答えることはできません。私たちの研究室では、遺伝子改変マウス(写真1)を用いて、これらの問いに迫る研究を行っています。特に夢の神経メカニズムや生理的役割を明らかにしたいと思っています。そのために、一度に多数の神経活動を記録出来る大規模細胞外記録(写真2)、細胞内イオン濃度変化を記録する光イメージング(写真3)、神経活動を光照射によって制御する光遺伝学(写真4)、それを解析するためのプログラミング(写真5)など様々な手法を用いて研究を展開しています。

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1. 眠るマウス
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2. CMOSベースの多電極プローブ。先端の針のような部分に1000個以上の記録電極を搭載している。
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3. 光イメージング用のマクロズーム顕微鏡
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4. 特定の神経細胞(赤)に発現する光駆動タンパク質(緑)
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5. プログラミングのソースコード

代表的な研究業績

What are the neural mechanisms and physiological functions of dreams?
Tsunematsu T*
Neurosci Res. 2023, 189, 54-59.
Region-specific and state-dependent astrocyte Ca2+ dynamics during the sleep-wake cycle in mice.
Tsunematsu T*, Sakata S, Sanagi T, Tanaka KF, Matsui K
J Neurosci. 2021, 41(25): 5440-5452.
State-dependent brainstem ensemble dynamics and their interactions with hippocampus across sleep states.
Tsunematsu T, Patel AP, Onken A, Sakata S
eLife 2020, 9: e52244
Optogenetic manipulation of activity and temporally-controlled cell-specific ablation reveal a role for MCH neurons in sleep/wake regulation.
Tsunematsu T, Ueno T, Tabuchi S, Inutsuka A, Tanaka KF, Hasuwa H, Kilduff TS, Terao A, Yamanaka A
J Neurosci. 2014, 34(20): 6896-6909.
Acute optogenetic silencing of orexin/hypocretin neurons induces slow-wave sleep in mice.
Tsunematsu T, Kilduff TS, Boyden ES, Takahashi S, Tominaga M, Yamanaka A
J Neurosci. 2011, 31(29): 10529-10539.
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学位博士(理学)
自己紹介

鳥取県出身です。趣味は寝ること、夢を見ること、石川梨華ちゃんと佐藤優樹ちゃん(モーニング娘。OG)のおっかけ、ドライブ、温泉です。

学歴・職歴2006年 筑波大学第二学群生物学類 卒業
2008年 筑波大学大学院人間総合科学研究科フロンティア医科学専攻 修了
2009年 日本学術振興会特別研究員(DC2)
2011年 総合研究大学院大学生命科学研究科生理科学専攻 修了
2011年 生理学研究所 日本学術振興会特別研究員(PD)
2013年 名古屋大学 日本学術振興会特別研究員(PD)
2014年 ストラスクライド大学(英国) 日本学術振興会海外特別研究員・Research Associate
2017年 東北大学 助教
2018年 JSTさきがけ研究員(兼任)
2023年- 現職
所属学会日本睡眠学会, 日本神経科学学会, 北米神経科学学会
プロジェクトJST創発的研究支援事業
居室理学部5号館 5-911室

生物科学部門 行動神経生物学分野

常松 友美

准教授

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挑戦されている大きなプロジェクトを紹介してください。

私は、ディープラーニングを用いて「マウスが夢を見ているかどうか」を明らかにする研究をしています。私たちは夜に眠ると夢を見ますよね。でも、「なぜ夢を見るのか」「どうやって夢が生まれるのか」は、実はまだよく分かっていません。夢は神経科学の中でも最大の謎のひとつなのです。
特に、マウスのような実験動物は、人間のように「夢を見たよ」「こんな夢だったよ」と教えてくれません。このため、夢を研究するのがとても難しいという課題があります。
マウスが夢を見ていることを科学的に証明し、夢がどのように生まれるのか、そして夢にはどんな意味があるのかを解き明かすことが、私の生涯をかけた研究目標です。

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研究者になったきっかけは何ですか?

私が脳に興味を持ったきっかけは、小学3年生のときに放送された「NHK スペシャル 驚異の小宇宙 人体Ⅱ 『脳と心』」を観たことでした。脳のすごさにすっかり魅了され、脳があるから私たちは動けるし、考えられるし、喜怒哀楽も生まれるんだ、と気付いたとき、脳の研究者になろうと思いました。
脳にはいろいろな機能がありますが、昔から寝ることが好きで、夢を見るのも大好きだったので、睡眠を研究したい!と思うようになりました。
途中、お笑い芸人になろうと思った時期があって、研究者になるという目標をすっかり忘れていたこともあります。でも、高校の生物の先生の授業がとても面白くて、生物が大好きになり、研究者になりたいという気持ちを思い出しました。
あの先生に出会ってなければ、きっと今ごろ私はお笑い芸人になってましたね。

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研究室の自慢を教えてください。(スタッフ、学生、論文数、実験装置のことなど)

個性的な学生が多くて、毎日とても楽しく研究室生活を送らせてもらっています。楽しげな人たちが、楽しそうに実験している姿を見ると、私もとても幸せな気持ちになります。研究にしっかり集中できる今の環境に、心から感謝しています。

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得意なこと、⼤好きなこと、趣味、⽇課を教えてください。

私の人生の大きな原動力は、石川梨華ちゃん(モーニング娘。OG・4期メンバー)と佐藤優樹ちゃん(モーニング娘。OG・10期メンバー)のおっかけです。年間30公演以上のイベントやコンサートに参加しています。いつまでも成長し続ける二人の姿を見守っていると、自分も現状に満足せず、もっともっと成長しなければと思わせてくれます。いつか、梨華ちゃんと対談することが私の大きな目標のひとつです(この熱い想いは直接梨華ちゃんにも伝えてあります!)。

イベントやコンサートの帰り道に、研究のアイディアがふっと浮かぶことも良くあります。二人の応援に没頭している時間が、私の創造力を刺激してくれるのだと思います。
梨華ちゃんとまーちゃんは、私の研究の大きなモチベーションです。