4つのポリシー

理学院では4つのポリシーを、それぞれ次のとおり定めています。

入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

理学院の学位授与方針に掲げた教育目標を実現するため、数学専攻、物性物理学専攻、宇宙理学専攻、自然史科学専攻の4専攻を設置し、以下 の方針により教育課程を編成・実施します。

修士(博士前期)課程

理学各分野の高度な専門教育を行い、学修と研究を通じて先端的知識、研究手法、英語能力、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力を養う教育を展開します。同時に、高度な専門性を国際的視野のもとで柔軟かつ創造的に活用できる力を養うために、理学院共通科目群を設定するとともに大学院共通科目及び他専攻・他研究科の科目を修了要件に含むことを認め、履修を奨励します。

博士後期課程

理学各分野の先端的研究を各専攻の特徴と独自性を活かした指導のもとで行うことにより、問題発見・解決能力、論文作成能力及び国際的視野を獲得し、自立した研究者として必要な基礎的能力を養成します。また、修士課程に引き続き幅広い学問分野への関心を維持することを奨励します。

数学専攻

修士(博士前期)課程

第1、第2選択科目群、必修科目を設定し、これらから所定の単位を取得するものとします。
第1選択科目群は、数学と数理科学全般に関する幅広い素養を培うための「現代数学概説」と「数理科学概説」、専門分野の基礎知識をセミナー形式で養う「数学基礎研究Ⅰ~Ⅳ」、現代数学の拡がりを探究する「数学基礎探究」、「数学交流探究」、「数学独立探究Ⅰ・Ⅱ」 からなります。
第2選択科目群は、各専門分野における講義からなり、専門知識を提供します。他専攻・他研究科の科目等を履修して得た単位を含めることも可能とします。
必修科目は「数学研究」の1科目であり,修士論文のテーマを研究し,論文を作成することを通して,学位授与水準に定めた能力の向上を図ります。

博士後期課程

「数学特別研究」を設定します。博士論文作成のための研究を通して、学位授与水準に定めた能力の向上を図ります。必要に応じて、修士(博士前期)課程で開講されている科目、理学院共通科目群の科目、及び他専攻・他研究科の科目、等の履修を可能とします。

学修成果の評価の方針

Ⅰ 成績評価の基準
 1.成績評価にあたっては,本学院の学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる本専攻の「養成
  する人材像に求められる具体的な能力(学位授与水準)」を踏まえ,授業科目ごとに「到達目標」を
  設定し,履修者の学修成果の達成度に応じて行うこととします。
 2.本専攻における授業科目では成績分布の目安は示さないこととします。
 3.授業科目ごとに適切な「到達目標」が設定されていること,それに基づく成績評価の結果を検証
  し,必要に応じて再検討を依頼します。
Ⅱ 成績評価の方法
 1.成績評価は,試験結果,レポート評価,得られた成果,成果発表,学修態度等により行うこととし
  ます。
 2.授業への出欠状況を単に点数化し評価に用いることはできないこととします。
 3.具体的な評価方法は,授業担当教員が定めることとします。

物性物理学専攻

修士(博士前期)課程

【知識・理解】

  • 現代物理学の基礎理論を体系的に習得するため選択科目群を開講するとともに,高度な専門教育を行い,学修と研究を通じて先端的知識,研究手法,英語能力,コミュニケーション能力,プレゼンテーション能力を養う教育を展開します。

【論理的思考力】

  • 物理法則の数理的構造を基礎とし物理現象の本質を分析、考察する能力を養うため必修科目に物理学特別研究1を設定します。

【汎用的能力】

  • 専門分野で論理的思考に基づいてプレゼンテーションやコミュニケーションを行うことができるよう必修科目群に物理学論文輪講と物理学特別研究1を設定します。物理学論文輪講(雑誌会)では、プレゼンテーション、質疑応答、座長を経験することでプレゼンテーションやコミュニケーションのスキルを習得します。物理学特別研究1の修士論文審査会は英語での発表を義務づけており国際的に活躍する能力の育成を図ります。
  • 研究の成果を論理的思考に基づいて論文にまとめ発表する能力を養うため物理学特別研究1で修士論文の作成を行います。

【生涯学習力】

  • 物理学特別研究1の基礎研究、実践的研究活動を通じて、物理学の果たす役割と責任を理解し、高い倫理観を養います。

【教育力】

  • TA 教育補助体験を通じて様々な業種で必要な科学リテラシー、コミュニケーション力、教育力の向上を図ります。
博士後期課程
  • 世界水準の研究者や教育者をはじめ広く社会に貢献できる創造的な主導者を育成するため、深い学識と高い倫理観の習得、課題設定・問題解決力、論理的思考力や汎用的能力の向上を図る必修科目として「物理学特別研究2」を設定します。
  • 国内外の学会や国際会議等での発表能力を促進するとともに国際性の涵養を図ります。

【教育力】

  • TF や TA の教育補助業務を通じて学位(博士)取得者として必要な教育研究活動の素養の向上を図ります。
学修成果の評価の方針

Ⅰ 成績評価の基準
 1.成績評価にあたっては,本学院の学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる本専攻の「養成
  する人材像に求められる具体的な能力(学位授与水準)」を踏まえ,授業科目ごとに「到達目標」を
  設定し,履修者の学修成果の達成度に応じて行うこととします。
 2.本専攻における授業科目では成績分布の目安は示さないこととします。
 3.授業科目ごとに適切な「到達目標」が設定されていることと,それに基づく成績評価の結果を検証
  し,必要に応じて再検討します。
Ⅱ 成績評価の方法
 1.成績評価は,試験結果,レポート評価,成果発表(プレゼンテーション),学修態度等により行う
  こととします。
 2.授業への出欠状況を単に点数化し評価に用いることはできないこととします。
 3.具体的な評価方法は,授業担当教員が定めることとします。

宇宙理学専攻

宇宙理学専攻では、学位授与水準に定めた能力をもつ人材を育成するために、以下のとおりカリキュラムを編成し、講義・演習・実習実験を実施します。

修士(博士前期)課程

素粒子及び原子核、宇宙の起源と宇宙の構造、地球や惑星の構造や進化、生命の誕生に至る物質進化・構造形成の歴史など宇宙スケールから素粒子スケールに至るまでの広範なテーマに関する講義を開講します。これらによって、関連する現象についての知識及びそれらを支配する基本法則を修得します。これらに加えて、演習として宇宙理学論文輪講と宇宙理学論文講読を開講しこれを通じて、論理的思考法とコミュニケーション能力の鍛練をおこないます。更に、実習実験として宇宙理学特別研究 1 を開講し、これによって研究技法の修得をおこない、研究の遂行に必要となる能力を身につけます。

博士後期課程

宇宙理学特別研究 2 を開講し、これを通じて、独自で研究を推進するために必要となる高度な学識・研究技法・論理的思考能力を修得します。

学修成果の評価の方針

Ⅰ 成績評価の基準
 1.成績評価にあたっては, 本学院の学位授与方針 (ディプロマ・ポリシー) に掲げる本専攻の「養成する
  人材像に求められる具体的な能力(学位授与水準)」を踏まえ,授業科目ごとに「到達目標」を設定し, 履
  修者の学修成果の達成度に応じて行うこととします。
 2.授業形態に応じて, 多段階評価とするか「合・否」のみの成績評価とするか授業担当教員が定めるこ
  ととします。
 3.授業科目ごとに適切な「到達目標」が設定されていること,それに基づく成績評価の結果を検証
  し,必要に応じて再検討します。
Ⅱ 成績評価の方法
 1.成績評価は, 試験結果, レポート評価, 成果発表(プレゼンテーション),学修態度等により行うこととし
  ます。
 2.授業への出欠状況を単に点数化し評価に用いることはできないこととします。
 3.具体的な評価方法は, 授業内容・授業形態に応じて授業担当教員が定めることとします。

自然史科学専攻

理学院自然史科学専攻では、学位授与水準に定めた能力を持つ人材を育成することを目標として、以下のとおりカリキュラムを編成し、実施します。

修士(博士前期)課程
  • 自然を包括的に理解するために幅広い知識をもつことは必須といえます。理学院共通科目の履修を修了要件に含めるほか、大学院共通科目、他専攻・他研究科の科目も修了要件に含むことを認め、履修を奨励します。
  • 第一選択科目群として、地球惑星科学、多様性生物学、科学コミュニケーションに関する専門科目を開講します。多くの科目について、知識の習得、原理・法則の理解とともに自然史科学における位置づけの理解をめざす概論、より高度な知識やその活用法を学ぶことができる特論を開講し、知識の幅を広げること、より深い知識を得ることを可能にします。
  • 必修科目「自然史科学論文講読 1」、「自然史科学特別研究 1」では自然史科学専攻内の研究室に所属し、専門的な知識の獲得に努め、また、最先端の研究に取り組みます。これらを通じ、研究姿勢、研究倫理、研究に必要なデータを取得する技術(調査、分析、実験、シミュレーションなど)、データ解析技術を学びます。また、結果を科学的に評価するための論理的思考力や多面的視野、問題解決力の取得または向上をめざします。成果や知識を正しく表現し、文章や口頭によって伝える能力も養成します。
博士後期課程
  • 必修科目「自然史科学論文講読 2」、「自然史科学特別研究 2」のなかで、自然史科学に関する幅広い素養・学識を拡充させ、取り組むべき研究課題を見出し、その解決に向けた最先端研究をおこないます。論理的思考力、学際的・国際的視野、独創性、および問題解決能力をさらに向上させ、自立した研究者に必要な素養を身につけることをめざします。また、研究成果を学術論文や学会発表など、専門分野の研究者に対して高度なレベルで発信する能力と、他分野の研究者や社会に対して、わかりやすく発信する能力の向上をめざします。
学修成果の評価の方針(地球惑星ダイナミクス講座)

Ⅰ 成績評価の基準
 1.成績評価にあたっては,本学院の学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる本専攻の「養成
  する人材像に求められる具体的な能力(学位授与水準)」を踏まえ,授業科目ごとに「到達目標」を
  設定し,履修者の学修成果の達成度に応じて行うこととします。
 2.本専攻における授業科目では成績分布の目安は示さないこととします。
 3.授業を実習で行う科目に限り,「合・否」で成績評価を行うことができることとします。
 4.授業科目ごとに適切な「到達目標」が設定されていることと,それに基づく成績評価の結果を検証
  し,必要に応じて再検討します。
Ⅱ 成績評価の方法
 1.成績評価は,試験結果,レポート評価,成果発表(プレゼンテーション),学修態度等により行う
  こととします。
 2.授業への出欠状況を単に点数化し評価に用いることはできないこととします。
 3.具体的な評価方法は,授業担当教員が定めることとします。

学修成果の評価の方針(地球惑星システム科学講座)

Ⅰ 成績評価の基準
 1.成績評価にあたっては,本学院の学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる本専攻の「養成
  する人材像に求められる具体的な能力(学位授与水準)」を踏まえ,授業科目ごとに「到達目標」を
  設定し,履修者の学修成果の達成度に応じて行うこととします。
 2.本専攻における授業科目では成績分布の目安は示さないこととします。
 3.授業を実習で行う科目に限り,「合・否」で成績評価を行うことができることとします。
 4.授業科目ごとに適切な「到達目標」が設定されていることと,それに基づく成績評価の結果を検証
  し,必要に応じて再検討します。
Ⅱ 成績評価の方法
 1.成績評価は,試験結果,レポート評価,成果発表(プレゼンテーション),学修態度等により行う
  こととします。
 2.授業への出欠状況を単に点数化し評価に用いることはできないこととします。
 3.具体的な評価方法は,授業担当教員が定めることとします。

学修成果の評価の方針(多様性生物学講座)

Ⅰ 成績評価の基準
 1.成績評価にあたっては,本学院の学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる本専攻の「養成
  する人材像に求められる具体的な能力(学位授与水準)」を踏まえ,授業科目ごとに「到達目標」を
  設定し,履修者の学修成果の達成度に応じて行うこととします。
 2.本講座における授業科目では成績分布の目安は示さないこととします。
 3.授業科目ごとに適切な「到達目標」が設定されていることと,それに基づく成績評価の結果を検証
  し,必要に応じて再検討します。
Ⅱ 成績評価の方法
 1.成績評価は,試験結果,レポート評価,成果発表(プレゼンテーション),学修態度等により行う
  こととします。
 2.授業への出欠状況を単に点数化し評価に用いることはできないこととします。
 3.具体的な評価方法は,授業担当教員が定めることとします。

学修成果の評価の方針(科学コミュニケーション講座)

I 成績評価の基準
 1.成績評価にあたっては,本学院の学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)を踏まえ,授業科目ごと
  に「到達目標」を設定し,履修者の学修成果の達成度に応じて行うこととします。
 2.本講座における授業科目では成績分布の目安は示さないこととします。
 3.授業科目ごとに適切な「到達目標」が設定されていることと,それに基づく成績評価の結果を検証
  し,必要に応じて再検討します。
Ⅱ 成績評価の方法
 1.成績評価は,試験結果,レポート評価,成果発表(プレゼンテーション),学修態度等により行う
  こととします。
 2.授業への出席状況を単に点数化し評価に用いることはできないこととします。
 3.具体的な評価方法は,授業担当教員が定めることとします。

学修成果の評価の方針(地震学火山学講座)

Ⅰ 成績評価の基準
 1.成績評価にあたっては,本学院の学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる本専攻の「養成
  する人材像に求められる具体的な能力(学位授与水準)」を踏まえ,授業科目ごとに「到達目標」を
  設定し,履修者の学修成果の達成度に応じて行うこととします。
 2.本専攻における授業科目では成績分布の目安は示さないこととします。
 3.授業を実習で行う科目に限り,「合・否」で成績評価を行うことができることとします。
 4.授業科目ごとに適切な「到達目標」が設定されていることと,それに基づく成績評価の結果を検証
  し,必要に応じて再検討します。
Ⅱ 成績評価の方法
 1.成績評価は,試験結果,レポート評価,成果発表(プレゼンテーション),学修態度等により行う
  こととします。
 2.授業への出欠状況を単に点数化し評価に用いることはできないこととします。
 3.具体的な評価方法は,授業担当教員が定めることとします。

学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

修士(博士前期)課程

理学院修士(博士前期)課程では、理学全般にわたる幅広い素養と理学各分野の高度な知識を習得し、科学的洞察力、論理的思考力及びコミュニケーション能力を備え、社会の様々な分野において国際的視野のもとで主導的役割を担いうる人材を育成することを教育目標とします。この目標とする人材像に求められる具体的な能力(学位授与水準)を専攻毎に定め、当該能力を身につけ、かつ、所定の基準を満たした学生に修士の学位を授与します。

博士後期課程

理学院博士後期課程では、理学全般にわたる幅広い素養と理学各分野の高度な研究能力と学識を身につけ、理学に関する本質的な判断力及び課題を把握し、解決する能力を備え、国際的視野のもとで独創的な研究を行うことができる人材を育成することを教育目標とします。この目標とする人材像に求められる具体的な能力(学位授与水準)を専攻毎に定め、当該能力を身につけ、かつ、所定の基準を満たした学生に博士の学位を授与します。

数学専攻

数学は人類が長い年月をかけて築き上げた学問であり、真理の探究を通して文化を豊かなものとし、文明の進歩を支えてきました。高度に進化し、範囲を広げながら発展する現代数学は、その普遍性から諸科学の礎としての役割も果たしています。

修士(博士前期)課程

世界共通の理論体系を備えた現代数学を学修・研究し、培った数学的能力や論理的思考力をもとに、多様な分野において創造的・主導的な役割を担いうる人材を養成することを目標とします。下記の能力を有すると認めた学生に対し、修士の学位を授与します。

【知識・理解】

  • 必要とする現代数学の基礎理論を正しく理解している。
  • 専門分野において、正確な知識を有している。

【論理的思考力】

  • 数学の知識に基づく論理的な分析や考察・研究を行うことができる。
  • 抽象的な概念の具体化や具体例の抽象化を適切に扱うことができる。

【汎用的技能】

  • 学修・研究の成果を論文にまとめあげることができる。
  • 学修・研究に関する情報交換を適切に行うことができる。

【態度・志向性】

  • 必要とする文献・資料を収集し,主体的に学習ができる。
博士後期課程

世界共通の理論体系を備えた現代数学の研究を通して、数学の研究・教育者および多様な分野における創造性豊かな主導者の養成を目指します。下記の能力を有すると認めた学生に対し、博士の学位を授与します。

【知識・理解】

  • 現代数学の多くの分野における基礎知識を有している。
  • 専門分野において、深い学識を有している。

【論理的思考力及び研究能力】

  • 論理的な分析や考察により、研究を推進できる。
  • 数学的な概念の具体化・抽象化・一般化への対応ができる。
  • 自律的に課題研究を遂行することができる。

【汎用的技能】

  • 研究成果を学術論文として公表することができる。
  • 専門知識を他者へ的確に提供することができる。
  • 他者との研究上の交流を適切に行うことができる。

物性物理学専攻

物理学は自然現象についてその普遍性を探究する学問である。森羅万象の普遍的な真理の追究を通して諸科学の礎となり、最先端の科学技術を牽引している。特に身のまわりの自然現象を対象とする凝縮系の物理学(物性物理学)は、基礎物理学の学術的発展への寄与のみに留まらず、我々の豊かな生活に欠くことの出来ない産業技術に貢献している。さらに物性物理学という枠を越えた学際分野や新規のパラダイムを創成し、新しい文化と豊かな文明社会を支えている。

修士(博士前期)課程

物理現象の基本法則を量子力学や統計力学を柱として学ぶとともに、凝縮系物質や量子機能物質を主な対象とした基礎研究、実践的研究活動を通じて現代物理学の基本概念を習得し、独創的発想力や論理的思考力により社会の様々な分野で主導的な役割を担う人材を養成する。下記の能力を有する学生に対し修士の学位を授与する。

【知識・理解】

  • 科学技術の礎である現代物理学の基礎理論を体系的に理解している。
  • 専門分野のみならず理学全般において基本的な知識と幅広い素養を有している。

【論理的思考力】

  • 物理法則の数理的構造を基礎とし物理現象の本質を分析、展開し考察する能力を有し、問題を解決することができる。

【汎用的能力】

  • 実践的教育研究活動を通じて得た知識、体験を基に新たな課題を論理的思考に基づいて科学的に分析し、課題設定・問題解決にあたることができる。
  • 科学的事項を論理的思考に基づいてプレゼンテーションやコミュニケーションを行うことができる。

【生涯学習力】

  • 文化や社会において物理学の果たす役割と責任を理解し科学倫理観を基に社会に貢献することができる。
博士後期課程

現代物理学の各専門分野において研究指導のもと実践的教育研究活動を通じて次世代を担う世界水準の研究者や教育者をはじめ、広く社会に貢献できる創造的な主導者を養成する。下記の能力を有する学生に対し、博士の学位を授与する。

【知識・理解】

  • 現代物理学の広範囲かつ高度な学問的素養や理論を体系的に正確に理解している。
  • 専門分野のみならず幅広い多様な文化を理解する学識と科学者としての高い倫理観を有している。

【論理的思考力】

  • 深い学識に基づき論理的な分析と考察から自律的に研究を遂行することができる。

【課題設定・問題解決力】

  • 批判的思考能力を兼ね備えた論理的思考により物理学的問題を見出し、それらを実証に基づいて的確に判断、解き明かす方法を設計し、解決する能力を身に付けている。

【汎用的能力】

  • 研究の成果をまとめ、国内外の学会で発表するプレゼンテーション力を習得し、さらに学術論文として公表することができる。

宇宙理学専攻

宇宙理学専攻では、物理学・天文学・惑星科学・地球科学にわたる教育を有機的に結合し、観測・実験・理論を総合した理学教育を行う。これにより、21 世紀における人類の知的活動の発展に貢献するとともに、高度な基礎知識をもち社会の広範な分野で活躍できる人材の育成を目指す。

修士(博士前期)課程

修士(博士前期)課程では、物理学・天文学・惑星科学・地球科学の各分野に関連する諸現象についての知識とそれらを支配する基本法則を学習する。あわせて、観測・実験・シミュレーションなどの研究技法、問題を解決するために必要となる論理的思考法、及び研究成果を文章および口頭発表で伝達できるコミュニケーション能力を修得する。カリキュラムに定めた授業を通じて、これらの能力を身につけた学生に対して修士の学位を授与する。

博士後期課程

博士後期課程では、該当分野に関するより高度な学識・研究技法を身につけ、これにより独自で研究を推進し、その研究成果をわかりやすく伝達できる能力を修得する。これらの能力を身につけた学生に対して博士の学位を授与する。

自然史科学専攻

修士(博士前期)課程

自然史科学専攻では、細分化され、高度化してきた自然探求の個々の分野を統合し、包括的に自然を理解することをめざします。本専攻修士課程では、自然史科学に関する幅広い知識、ならびに地球や惑星の構造や進化を探求する地球惑星科学,現在と過去のさまざまな生物群の記載や進化の研究をおこなう多様性生物学、科学を社会に正確に伝える科学コミュニケーションの専門的知識を学び、専門的研究を進めます。

本専攻では、理学院の教育目標に基づき、自然を探求する科学に関する幅広い教養、ならびに高い専門性を備え、科学的洞察力、思考力、コミュニケーション力をもち、様々な分野で主導的役割を担える人材の養成を目標とし、次の能力をもつと認められる学生に対し、修士の学位を授与します。

自然史科学の知識・理解

  • 自然の探求には包括的な視点が必要であることを理解し、自然史科学に関する幅広い基礎知識をもっている。
  • 自然を探索するための高度な知識をもち、また、背景となる原理や法則を理解し、活用できる。

科学的洞察力・問題解決力

  • 研究に用いるデータを取得する手法(調査、分析、実験、シミュレーションなど)、およびそれらの原理を理解し、データを取得できる。
  • 専門知識、数量的スキル、実験・調査技術、および情報リテラシーなどを総合的に用いて、データを解析し、科学的に評価することができる。
  • 自然史科学における様々な問題に対し、論理的思考に基づく解を提示し、さらに新たな課題を見出すことができる。

論理的思考力

  • データや情報を論理的に整理し、自然現象を多面的に分析することができる。

コミュニケーション能力

  • 科学の成果をわかりやすく表現し、論理的に伝達することができ、科学リテラシーの向上に寄与できる。
  • 社会が科学に求める要求を理解し、必要な情報を的確に伝えることができる。

様々な分野での主導的役割を担う能力

  • 自然史科学が地球規模で人間社会が抱える諸問題の理解や解決に貢献しうる学問分野であることを理解し、培った洞察力、解決力、思考力、および伝達力を様々な分野に応用することができる。
博士後期課程

自然史科学専攻では、細分化され、高度化してきた自然探求の個々の分野を統合し、包括的に自然を理解することをめざします。本専攻博士後期課程では、自然史科学に関する幅広い素養、高度な専門知識を身につけ、自然史科学における最先端の問題の解決に取り組みます。
本専攻では、理学院の教育目標に基づき、自然を探求する科学に関する問題を把握し、解決まで導く能力ならびに国際的視野をもち、独創的な研究を遂行することができる人材の養成を目標とし、次の能力をもつと認められる学生に対し、博士の学位を授与します。

自然史科学の素養・学識

  • 自然の探求に必要な包括的な視点をもち、幅広い素養・学識をもっている。
  • 自然を深く探索するために充分な専門知識をもち、また、背景となる原理や法則を理解し、活用することができる。
  • 自然史科学に関する知識や研究の意義を論理的に正しく伝えることができる。また、社会に対して、わかりやすく表現することができる。

研究遂行能力

  • 国内外の研究動向を把握、整理した上で、取り組むべき研究課題およびその意義を判断し、解決への手段を論理的に提示することができる。<
  • 問題解決に必要なデータを適切な手法(調査、分析、実験、シミュレーションなど)で取得し、それらを多面的に解析・評価することができる。
  • 最先端の科学的知識とデータに基づき、課題を解決することができる。
  • 研究成果を学術誌や学会発表などを通じ、世界に発信することができる。
  • 自然史科学研究を通じて培う総合的判断力、独創性、問題発見・解決力を学界、社会などの様々な環境で発揮し、自立した研究者として、学問の発展や人間社会が直面する諸問題の解決に貢献することができる。

学修成果の評価の方針(アセスメント・ポリシー)

目的
  • 理学院では「北海道大学アセスメント・ポリシー」に基づき,学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)で示された教育目標への到達度を高めるために教学アセスメントを実施する。
実施体制
  • 理学院の教学アセスメント実施責任者は,学院長とする。
  • 理学院の教学アセスメントは,理学院点検評価委員会において実施する。
実施及び分析
  • 理学院の教学アセスメントは,別に定めるアセスメント・チェックリストにより実施する。
  • 評価結果を参考とした教育改革の内容は,積極的に公表する。
  • 教学データの取り扱いについては,本学の関係規程等を遵守し,個人情報等の保護につとめる。

アセスメント・チェックリスト

アセスメント・チェックリストは,アセスメント・ポリシーに基づき実施する評価活動について列挙するもので,その目的は学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)が実現されているか否かをチェックすることにあります。

アセスメント・チェックリスト