沿革と経緯

1876(明治9)年に札幌農学校が発足し、1930(昭和5)年に理学部を設置した後、1953(昭和28)年に初めて大学院理学研究科を設置しました。当時は、数学、物理学、化学、地質学鉱物学、植物学及び動物学の6専攻(博士課程・修士課程)でスタートしましたが、1957(昭和32)年に地球物理学専攻を増設。1976(昭和51)年には、環境構造学専攻を増設しましたが、翌年環境科学研究科に振替しました。その後、学部教育と大学院教育との教育体系の連携、及び個別の科学分野を相関させた学際的な研究の推進を目的として、大学院における教育研究組織の充実を図るための改組・改革、すなわち「大学院重点化」を推し進めることとなりました。

1993(平成5)年から1995(平成7)年にかけて、大学院の9専攻を5専攻に改組・再編成し、理学研究科が部局化されました。そして、2006(平成18)年4月に、理学研究科を教育組織としての理学院と研究組織としての理学研究院に大別して再編しました。理学院では、従来の物理学、生物科学、地球惑星科学の3専攻を理学研究科外からの教員の参加を得て、量子理学、宇宙理学、自然史科学、生命理学の4専攻に再編し、数学と化学専攻を加えて6専攻からなる新組織「理学院」が誕生しました。

さらに、2010年4月、理学院は21世紀に入って深化と多様化が加速する自然科学の進展に対応すべく、理学院は他学院との連携を図りながら自然科学の中でもより基礎的・純粋理学的側面からの教育に重点を置く数学専攻、宇宙理学専攻、物性物理学専攻、自然史科学専攻からなる大学院教育組織へと改組しました。また、改組に当たり、従来の化学専攻は旧工学研究科の化学系専攻と一体となって新しい学院を設置するとともに学際的な生命科学の教育を志向する生命理学専攻は生命科学院に合流し、ともに基礎から応用までの一貫した教育プログラムを展開することにしました。改組後は、複数の学院が互いに連携しあい、本学の大学院における自然科学教育をより専門的、かつ分野の境界を越えて組織的に展開することになりました。

理学部・理学院・理学研究院の歩み

平成31年(令和元年)地球惑星科学部門に北海道気象予測技術開発分野(北海道気象技術センター)(寄附分野)を設置。

昭和5年 理学部設置。
  数学科に数学第一(のち数学第二・幾何学)・数学第二(のち数学第三・解析学・函数方程式論),物理学科に物理学第一(のち物理学第二・固体物理学第二)・物理学第二(のち物理学第四・数理物理学第一),化学科に化学第一(のち物理化学)・化学第二(のち分析化学)・化学第三(のち生物化学),地質学鉱物学科に地質学鉱物学第一(のち岩石学)・地質学鉱物学第二(のち層位学),植物学科(のち生物学科)に植物学第一(のち植物生理学),動物学科(のち生物学科)に動物学第一(のち動物学第二・動物形態学)の6学科11講座を設置。
昭和6年 理学部に附属臨海実験所を設置。
  物理学科に物理学第一(のち固体物理学第一)・物理学第三(のち固体物理学第三),化学科に化学(のち化学第四・有機化学第一),地質学鉱物学科に地質学鉱物学第三(のち鉱床学),植物学科に植物学第二(のち植物分類学),動物学科に動物学第一(のち動物系統分類学)の各講座を増設。
昭和7年 数学科に数学第一(のち位相解析学),化学科に化学第五(のち無機化学),地質学鉱物学科に地質学鉱物学第四(のち鉱物学),植物学科に植物学第三(のち植物形態学)の各講座を増設。
昭和8年 理学部に附属海藻研究所を設置。
  物理学科に物理第五(のち数理物理学第二)講座を増設。
昭和16年 数学科に数学第四(のち代数学)講座を増設。
昭和20年 地質学鉱物学科に石油地質学(のち燃料地質学)講座を増設。
昭和24年 植物学科と動物学科を統合し,生物学科を設置。
昭和27年 理学部に附属海草研究施設(現附属海藻研究施設)を設置。
  化学科に有機合成化学(のち有機化学第二)講座を増設。
  博物館に相当する施設として,附属臨海実験所水族館を指定。
昭和28年 大学院理学研究科設置。
  数学・物理学・化学・地質学鉱物学・植物学・動物学の6専攻(博士課程・修士課程)を設置。
  理学部に地球物理学科を設置。
  地球物理学科に地球物理学第一(のち陸水学)講座を設置。
昭和29年 地球物理学科に地球物理学第二(のち地震学及び火山学)講座を増設。
昭和30年 博物館に相当する施設として,厚岸博物館(現附属臨海実験所博物館)を指定。
  生物学科に動物学第三(のち動物生理学),地球物理学科に地球物理学第三(のち気象学)の各講座を増設。
昭和31年 地球物理学科に地球物理学第四(のち応用地球物理学)講座を増設。
昭和32年 理学研究科に地球物理学専攻を設置。
昭和33年 物理学科に原子核理論講座を増設。
昭和34年 理学部に高分子学科を設置。
  高分子学第一(のち高分子固体物理学)講座を設置。
昭和35年 高分子学科に高分子学第二(のち高分子物理化学)・高分子学第三(のち高分子溶液物理学)講座を増設。
昭和36年 高分子学科に高分子学第四(のち高分子化学)講座を増設。
昭和37年 高分子学科に高分子学第五(のち生体高分子学)講座を増設。
昭和38年 理学部に化学第二学科を設置。
  理学研究科に高分子学専攻を増設。
昭和39年 化学第二学科に量子化学・構造化学・平衡論の各講座を設置。
昭和40年 理学部に極低温液化センターを設置。
  化学第二学科に液体化学・固体化学の各講座を増設。
昭和41年 理学部に附属浦河地震観測所を設置。
  化学第二学科に生物有機化学・放射化学(のち錯体化学)の各講座を増設。
昭和42年 数学科に多様体論講座を増設。
  理学研究科に化学第二専攻を設置。
昭和43年 数学科に函数論講座を増設。
昭和44年 理学部に附属動物染色体研究施設を設置。数学科に整数論,化学第二学科に反応論(のち有機反応論)の各講座を増設。
昭和45年 理学部に附属襟裳岬地殻変動観測所(のち附属えりも地殻変動観測所)を設置。
昭和47年 理学部に附属札幌地震観測所を設置。
昭和51年 理学部に附属地震予知観測地域センターを設置。
  理学研究科に環境構造学専攻を設置。
昭和52年 理学部に附属有珠火山観測所を設置。
  理学研究科の環境構造学専攻が廃止され,環境科学研究科へ振替。
昭和54年 理学部に附属海底地震観測施設を設置。
昭和55年 地球物理学科に海洋物理学講座を増設。
  理学部創立50周年記念式典を挙行。
昭和56年 理学部に高分解能核磁気共鳴装置研究室を設置。
  物理学科に理論物理学講座を増設。
昭和57年 物理学科に実験物理学講座を増設。
昭和58年 附属海藻研究施設創設 50周年記念式典を挙行。
昭和60年 理学部にエネルギ−分散・波長分散螢光X線分析研究室を設置。
  化学科に環境化学講座を増設。
昭和61年 化学第二学科平衡論講座を遺伝生化学講座に名称変更。
昭和62年 数学科に応用数理講座を増設。
  理学部で全学共同利用施設忍路臨海実験所を管理。
昭和63年 理学部に量子干渉方式広温度領域磁化測定研究室を設置。
平成元年 生物学科に細胞生物学講座を増設。
平成3年 地質学鉱物学科に地球変遷学講座を増設。
平成4年 数学科に計算数理学講座を増設。
平成5年 理学研究科の植物学専攻,動物学専攻及び高分子学専攻を再編成し,生物科学専攻を設置。
  系統進化学,形態機能学,行動知能学,生体情報分子学,生体高分子解析学,生体高分子設計学の6大講座と海洋生物科学,資源海藻学の2協力講座を設置。
  理学部の生物学科及び高分子学科を再編成し,生物科学科を設置。「生物学」,「高分子機能学」の2学科目を設置。
  大学院地球環境科学研究科の設置に伴い,化学科環境化学講座,地質学鉱物学科地球変遷学講座の一部,生物学科及び高分子学科の一部が同研究科に移行。
  学部教育組織として「化学」,「地球惑星物質科学」の学科目を設置。
  地球物理学科に地球圏物質循環学講座を増設。
平成6年 理学研究科の物理学専攻を再編成し,新たに物理学専攻を設置。
  量子物理学,電子物性物理学,凝縮系物理学,非線形物理学の4大講座と量子物性物理学(電子科学研究所),相転移物性物理学(電子科学研究所)の2協力講座を設置。
  地質学鉱物学専攻と地球物理学専攻を再編成し,地球惑星科学専攻を設置。
  地球惑星物質圏科学,地球惑星進化科学,地球惑星流体科学,地球惑星物理科学の4大講座と地球惑星変動学(附属地震火山研究観測センター)の協力講座を設置。
  理学部の物理学科を再編成し,新たな物理学科を設置。
  学科目「物理学」を設置。
  地質学鉱物学科と地球物理学科を再編成し,地球科学科を設置。
  学科目「地球物理学」を設置,「地球惑星物質科学」と併せて2学科目となる。
平成7年 理学研究科の数学専攻を再編成し,新たに数学専攻を設置。
  代数構造学,空間構造学,数理解析学の3大講座と情報数理(電子科学研究所)の協力講座を設置。
  化学専攻と化学第二専攻を再編成し,新たな化学専攻を設置。分子構造化学,物性解析化学,機能分子化学,生命分子化学,分子変換化学の5大講座と超分子化学(電子科学研究所),生体防御化学(免疫科学研究所)の2協力講座を設置。
  5専攻全てが大学院重点化されたことにより,理学研究科が部局化される。
  理学部の数学科を再編成し,新たな数学科を設置。
  学科目「数学」を設置。
  化学科と化学第二学科を再編成し,新たな化学科を設置。(学科目「化学」は,平成5年度設置。)
平成8年 附属臨海実験所水族館が博物館に相当する施設の指定を取消す。
平成10年 理学部附属の浦河地震観測所,えりも地殻変動観測所,札幌地震観測所,地震予知観測地域センター,有珠火山観測所及び海底地震観測施設が理学研究科附属地震火山研究観測センターとして転換。
平成13年 北方生物圏フィールド科学センターの設置に伴い,理学部附属の臨海実験所,海藻研究施設及び全学共同利用施設忍路臨海実験所が同センターに移行。
  先端科学技術共同研究センターの整備に伴い,理学部附属の染色体研究施設が同センターに移行。
平成14年 化学専攻に触媒化学(触媒化学研究センター)の協力講座を設置。
  理学研究科に宇宙電波望遠鏡(口径11メートル)を設置。
平成15年 生物科学専攻に基礎産業生物科学講座(連携講座)を設置。
  生物科学専攻に糖鎖精密化学講座(寄附講座),計算分子生命科学講座(寄附講座)及び生命分子機能学(塩野義)講座(寄附講座)を設置。
平成17年 大学院地球環境科学研究院の設置に伴い,生物科学専攻の海洋生物科学,資源海藻学の2協力講座を同研究院に移行。
  生物科学専攻に分子細胞遺伝学講座(先端科学技術共同研究センター)の協力講座を設置。
  理学部創立75周年記念式典を挙行。
平成18年 理学研究科を「理学研究院」と「理学院」に改組。
  理学研究院に数学部門,化学部門,物理学部門,自然史科学部門,生命理学部門の5部門を設置。
  理学院に数学専攻,化学専攻,量子理学専攻,宇宙理学専攻,自然史科学専攻,生命理学専攻の6専攻を設置。
  理学院への改組に伴い,他部局から参加する教員も基幹講座の教員として取り扱うため協力講座を廃止。
  理学部の学科目「地球惑星物質科学」と「地球物理学」を統合し,「地球科学」を設置。
  理学研究科附属地震火山研究観測センターは,理学研究院附属となる。
  理学研究科生物科学専攻の大学院連携講座「基礎産業生物科学」((独)産業技術総合研究所)は,理学院生命理学専攻の大学院連携分野となる。
  理学研究科生物科学専攻の糖鎖精密化学,計算分子生命科学,生命分子機能学(塩野義)の3寄附講座は,大学院先端生命科学研究院の設置に伴い,同研究院の寄附分野に移行。
平成19年 理学研究院に附属原子核反応データ研究開発センター(研究院内措置)を設置。
  理学院の宇宙理学専攻に大学院連携分野「核データ」((独)日本原子力研究開発機構)を設置。
  理学研究院に附属分子情報連携研究センター(研究院内措置) を設置。
  理学研究院に附属字宙観測基礎データセンター(研究院内措置)を設置。
平成20年 理学院化学専攻に大学院連携分野「先端機能化学分野」 ((独)物質・材料研究機構) を設置。
  理学研究院にゲノムダイナミクス研究センターを設置。
  理学研究院に元素戦略教育研究センター(研究内措置)を設置。
平成21年 理学院の量子理学専攻に大学院連携分野「先端機能物質物理」 ((独)物質・材料研究機構) を設置。
  理学院の宇宙理学専攻に大学院連携分野「飛翔体観測」 ((独)宇宙航空研究開発機構) を設置。
平成22年 理学研究院の再編に伴い、生命理学部門(生命融合科学分野)の名称を生物科学部門(生物科学分野)に変更。
  総合化学院の設置に伴い、化学専攻は同学院に移行。
  生命科学院の改組に伴い、生命理学専攻は理学院から同学院に移行。
  理学院量子理学専攻が物性物理学専攻に名称変更。
平成23年 理学部地球科学科が地球惑星科学科へ名称変更。
  理学研究院に附属原子核反応データベース研究開発センターを設置。
平成24年 理学研究院に国際化支援室を設置。
平成27年 理学研究院自然史科学部門が地球惑星科学部門に名称変更。
  理学研究院エネルギ−分散・波長分散螢光X線分析研究室が地球惑星固体物質解析システム研究室に名称変更。
  理学院の物性物理学専攻に大学院連携分野「スピン共鳴性物理学」((独)理化学研究所)を設置。
  理学研究院にアクティブラーニング推進室を設置。
平成28年 理学研究院に学生生活相談室、国際理学連携教育センター、研究戦略室、広報企画推進室を設置。
  国際理学連携教育センターに医理工連携教育推進室、理学教育国際化推進室を設置。
  国際理学連携教育センター設置に伴い、アクティブラーニング推進室を同センターへ移行。
平成29年 国際理学連携教育センターに数理連携推進室を設置。
  医理工学院の新設に参画。

平成31年
(令和元年)

地球惑星科学部門に北海道気象予測技術開発分野(北海道気象技術センター)(寄附分野)を設置。
  国際理学連携教育センターに化学連携教育推進室を設置。
  研究戦略室が教育研究戦略室へ名称変更。
  情報科学院の改編に参画。