教員

種固有の行動はどのように進化するのか?

田路矩之助教/TOJI Noriyuki

行動神経生物学系
研究分野
分子神経行動学
研究テーマ
動物行動の種分化を駆動するゲノム神経基盤の解明

動物は種ごとに固有の行動様式を有してします。この種特異的な行動は、共通祖先からどのようなプロセスを経て種分化してきたのでしょうか。行動の種分化には、多くの場合、行動を制御する神経回路の種分化が重要な役割を担っていると考えられています。私は、種ごとに固有のさえずりを持つソングバードをモデルとして、神経回路のどのような違いが種特異的なさえずりを生むのか、またその回路の違いは進化の過程でどのように作られてきたのかを、ゲノム科学-神経科学-行動学の包括的視座から解明することを目指して研究を行っています。

動物の種特異的な行動はどのような基盤によって獲得されるのだろうか?

 

解剖学的に共通の神経回路から種ごとに固有のさえずりを生成するソングバートは行動の種分化研究の優れたモデル動物

メッセージ

なぜ人はみんなそれぞれ性格や考え方が違うのか?気になってる人にソングバート研究をお勧めします。”違い”を作るメカニズムとその起源をいっしょに研究しましょう!

参考文献

  • A predisposed motor bias shapes individuality in vocal learning. N. Toji, A. Sawai, H. Wang, Y. Ji, R. Sugioka, Y. Go, K. Wada. Proc. Natl. Acad. Sci., 2024, 121(3), e2308837121
  • Expansion of learning capacity elicited by interspecific hybridization. Y. Shibata, N. Toji, H. Wang, Y. Go, K. Wada. Science Advances, 2024, 10: eadn3409, 2024
  • Nicotinic acetylcholine receptors in a songbird brain. N.C. Asogwa, N. Toji, Z. He, C. Shao, Y. Shibata, S. Tatsumoto, H. Ishikawa, Y. Go, K. Wada. J. Comp. Neurol., 2022, 530, 1966-1991
  • Transcriptional regulatory divergence underpinning species-specific learned vocalization in songbirds. H. Wang, A. Sawai, N. Toji, R. Sugioka , Y. Shibata, Y. Suzuki, Y. Ji, S. Hayase, S. Akama, J. Sese, K. Wada. PLoS. Biol., 2019, 17, e3000476

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