教員

植物は微生物と共に生きている

智久助教/SHIMASAKI, Tomohisa

形態機能学系
研究分野
植物–微生物相互作用
研究テーマ
細胞外分子を介した植物-微生物間リモート相互作用

植物はその組織内外に形成される植物微生物叢 『植物マイクロバイオータ』との相互作用を介して様々な環境に適応しています。私はこの植物マイクロバイオータが、どのように形成され、どのように機能を発揮するのか?という疑問を根源的な研究のモチベーションとして日々の研究に取り組んでいます。特に最近は、細菌が分泌する細胞外膜小胞「メンブレンベシクル」の機能に興味を持っています。メンブレンベシクル内外には核酸やタンパク質、化学物質などが含まれており、これら多様な生体分子の「運び屋」として生物間相互作用に寄与すると考えられています。こうした植物および微生物が細胞外に分泌する生体分子を介して如何にコミュニュケーションをとっているのか、その分子メカニズムを解明していきたいです。

図1 植物が根から分泌するニコチンなどの特化代謝産物や細菌が放出するメンブレンベシクルに着目して研究を行っています。

図2 シロイヌナズナの根から単離された細菌の電子顕微鏡写真。細胞表面が大量の膜小胞で覆われている。

参考文献

Tobacco root endophytic Arthrobacter harbors genomic features enabling the catabolism of host-specific plant specialized metabolites. Shimasaki, T., Masuda, S., Garrido-Oter, R., Kawasaki, T, Aoki, Y., Shibata A., Suda, W., Shirasu K., Yazaki K., Nakano, R. and Sugiyama, A. mBio, e0084621 (2021). DOI: 10.1128/mBio.00846-21

Nitrogen deficiency-induced bacterial community shifts in soybean roots. Yazaki, W*., Shimasaki, T*., Aoki, Y., Masuda, S., Shibata A., Suda, W., Shirasu K., Yazaki K. and Sugiyama, A. Microbes and Environments, accepted (2021). DOI: 10.1264/jsme2.ME21004

X-ray structures of fructosyl peptide oxidases revealing residues responsible for gating oxygen access in the oxidative half reaction. Shimsaki, T*., Yoshida, H*., Kamitori, S. and Sode, K. Scientific Reports, 7, 2790 (2017). DOI: 10.1038/s41598-017-02657-5

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