研究トピックス

謎多き海のハリガネムシ予想外の宿主を発見

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多様性生物学系の角井敬知先生のグループは、京都大学との共同研究によって、ワラジムシやオオグソクムシ、ダイオウグソクムシなどが含まれる等脚類を宿主(寄生相手)とするハリガネムシを世界で初めて発見しました。

ハリガネムシの宿主はこれまでヤドカリやエビ、カニなどが含まれる十脚類に限られると考えられていましたが、今回、等脚類も宿主となることが明らかになり、DNA解析によって複数の遺伝子配列の決定にも成功しました。これにより、謎多き海のハリガネムシの多様性と進化について理解が進むことが期待されます。

詳細はすでに公表されている北大のプレスリリースよりご覧ください。

 

ハリガネムシに寄生された等脚類の一種(ヤマトスナホリムシ)と摘出したハリガネムシ。矢印:体内のハリガネムシ(複数個体が寄生している)

 

発表論文:Keiichi Kakui, Jun Fukuchi, and Daisuke Shimada (2021) First report of marine horsehair worms (Nematomorpha: Nectonema) parasitic in isopod crustaceans. Parasitology Research (in press) DOI: 10.1007/s00436-021-07213-9