国際生物学オリンピック日本代表生徒の個別教育に本学科の教員が貢献
国際的な科学技術コンテストとして知られる国際生物学オリンピックの2016年大会が、ベトナム共和国(ハノイ)にて開催され、本学科教員が個別教育をした生徒が銀メダルを獲得しました。
国際生物学オリンピック(International Biology Olympiad, IBO)は、1990年に現在のチェコ共和国のオロモウツで第1回大会が開催された、生物学に関心を持つ高校生等を対象としたコンテストで、以下を目的としています。(平成28年7月24日文部科学省報道発表資料より引用)
1. すぐれた生徒を一堂に会させて、刺激をあたえ挑戦させることにより、その能力をのばし、科学者にそだてる。生物学の美しさと様々な意義を明らかにして、とりわけ自然や環境の保護をはかり、社会における生物学の重要性を訴える。
2. 生物学教育に関するアイデアと教材の交換や比較をおこなうことにより、各国の生物教育を向上させる。
3. 国際生物学オリンピックにかかわるさまざまな組織の交流をはかることにより、生物学分野での活動の相互理解をはかる。
国際大会は、毎年7月に開催され、実験問題と理論問題が課されます。個人戦であり、成績優秀者には金メダル(参加者のおよそ1割)、銀メダル(同2割)、銅メダル(同3割)がそれぞれ贈られることになっています。
今回大会に参加する日本代表生徒4名が選抜された結果、その1人が立命館慶祥高等学校2年生の中桐裕一郎さんとなりました。本学科では、黒岩麻里先生を中心とした教員8名が、中桐さんの個別教育を担当しました。個別教育は平成28年5月~7月に行われ、その内容は以下の通りでした。
黒岩麻里 教授(責任教員): 分子生物学実験全般、血球計算盤・ミクロメーターの使用方法
山口淳二 教授: 植物の諸器官の解剖と観察
水波 誠 教授: コオロギ・ザリガニの解剖と器官観察
高田泰弘 准教授: 細菌のグラム染色
瀧谷重治 准教授: カイコの解剖
柁原 宏 准教授: クモの解剖、系統分類学学習指導
綿引雅昭 准教授: 気孔の観察
荻原克益 准教授: 生化学実験全般
このような教員による手厚い指導と、中桐さんの熱意と努力により、中桐さんは見事銀メダルを獲得したのです。なお、この内容は大学院理学研究院のプレスリリースでも紹介されています。
中桐さんと個別教育担当教員
銀メダルと賞状