国立台湾大学で海外ラーニング・サテライトプログラムを実施しました
2026年6月15日から19日まで、形態機能学系の伊藤秀臣准教授と楢本悟史准教授が企画した海外ラーニング・サテライトプログラム「未知の植物資源探索を加速する基礎生物学プログラム:新たな可能性の開拓」を、台湾・台北市の国立台湾大学(National Taiwan University: NTU)で実施しました。本プログラムには生物科学科の学部生・生命システム科学コースの大学院生が参加し、国立台湾大学の教員・学生との教育・研究交流を行いました。
今回のプログラムでは、植物科学を中心とした講義、研究発表、実験実習、グループディスカッションを実施しました。学生たちは英語を共通言語として研究内容について議論し、普段とは異なる研究環境の中で、国際的な研究交流を経験しました。
国立台湾大学では、エピジェネティクスに関する講義や研究発表に加え、タバコ葉を用いたタンパク質相互作用解析に関する実験を体験しました。また、北海道大学側からも植物の再生機構やコケ植物を題材とした講義・実習を行い、ゼニゴケの再生過程を共焦点顕微鏡で観察するなど、双方の専門性を生かした教育・研究交流を行いました。
学生からは、異なる研究分野の研究者との議論を通じて、自身の研究と他分野の技術を結び付ける新たな視点を得られたとの声がありました。国境を越えた共同研究の可能性を身近に感じるとともに、自らの研究について英語で議論する力の重要性を実感する機会にもなりました。 また、初めて海外を訪問した学生にとっては、英語でのコミュニケーションに対する心理的なハードルを乗り越え、新しいことに積極的に挑戦するきっかけとなりました。
さらに、台湾と北海道の環境の違いそのものも、植物を学ぶ学生たちにとって貴重な学びの機会となりました。国立台湾大学のキャンパスや台北周辺では、日本では身近に見られない熱帯・亜熱帯性の植物や多様なシダ植物を観察しました。実際の植物を観察しながら、植物の多様性や環境との関わりについて考えることで、教室や研究室で得た知識をフィールドでの発見へとつなげることができました。
現地学生との交流や台北周辺での活動を通じて、台湾の文化や生活についても理解を深めました。研究室や教室の中だけでは得られない経験を共有することで学生同士の交流も深まり、今後の教育・研究交流につながる人的ネットワークを築くことができました。専門的な知識や実験技術の習得に加えて、異なる環境に生育する植物を自ら観察し、異なる研究分野の知識や技術を結び付けて新たな研究の可能性を考える機会となりました。今回築かれた国立台湾大学との交流を今後も発展させ、学生の国際的な学びと新たな共同研究につなげていきたいと考えています。
