人が飼育し続けてきたため野外では繁殖できなくなり、完全に家畜化された昆虫です。幼虫の絹糸腺には大量のタンパク質を合成する能力があり、この能力の活用が考えられています。成虫はカイコガと言われますが、チョウとガには本質的な違いはなく、成長の過程で幼虫、蛹、成虫と姿を変える完全変態昆虫です。
幼虫は自力で樹木(桑)に付着し続けられず、成虫も翅を持つが飛ぶことはできません。ヒトによる管理無しには生育できない野生への回帰能力を失った「絹糸産生のための家畜化動物」であるため、自然界で”野良カイコ”としては生きていけません。