生物科学科(生物学専修)学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
生物科学科(生物学専修)では、分子・細胞から個体・集団レベルにおける様々な生命現象の共通性および多様性の基礎原理や法則を理解し、発展が著しい医学・農学・環境学・工学などの応用科学と強く結びついている最先端の生物科学を学びます。また、幅広い教養に加えて生涯学習のための自己管理力や、市民としての責任や倫理観を身につけます。
本学科では、体系的な教育課程により、分子から生態系、基礎から応用に至る様々なレベルでの生命原理を理解する人材の養成をめざすとともに、学部の教育目標に基づき、論理的ならびに批判的な思考力を備え、広範な分野で活躍できる人材の養成を目標としており、次の能力をもつと認められる学生に対し、学士の学位を授与します。
【知識・理解】
- 人文科学、社会科学、自然科学全般について幅広い知識を備え、かつ、それぞれの事項に潜む機構を洞察することができる。
- 生物の多様性およびそれら多様な生物に見られる生命現象を深く理解し、それをもとに様々な分野の新たな学習ができる。
【論理的思考力】
- 分子・細胞から個体・集団レベルの知識と実験・調査データに基づき多面的に生命現象を考察し、新たな理論の構築や技術開発に発展させることができる。
- 生物学は基礎科学に留まらず、医学・農学・環境学・工学などの応用科学の基礎でもあり、将来、応用的学問分野に進んだ際にも論理的思考によりその知識と技術を応用できる。
【問題解決力】
- 論理的および批判的思考に基づき、生物学における様々な問題を解き、さらに新たな課題を見出すことができる。
- 演習や実験により、数量的スキル、実験技術、情報リテラシーを修得し、それらを駆使して新たな問題を解決することができる。
【生涯学習力】
- 卒業後も生涯にわたり学び続けることを可能にする自己管理に基づく主体的学習ができる。
- 市民としての責任を自覚し倫理観を身につけ、それらを規範に社会の様々な課題に取り組むことができる。
生物科学科(生物学専修)教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
理学部生物科学科(生物学専修)では、学位授与水準に定めた能力を持つ人材を育成することを目標として、以下のとおりカリキュラムを編成し、実施します。
- 主に1年次学生を対象とする全学教育科目では、専攻する分野にかかわらず、本学の学生であれば当然身につけておかなければならない共通の素養として、高いコミュニケーション能力、人間や社会の多様性への理解、独創的かつ批判的に考える能力、社会的な責任と倫理を身につけることを目的として、カリキュラムを編成しています。具体的には「一般教育演習」、「総合科目」、「主題別科目」、「外国語科目」、「外国語演習」、「共通科目」に区分される教養科目(コアカリキュラム)を開講します。また、専門科目を学ぶ心構え、基礎知識を身につけることができるように、基礎科目を開講します。
- 2年次以降では、生物学に関する専門性を深めるため、学部専門科目を開講します。
- 2年次では、まず、生物学の基本概念を理解し、データ解析に必要となる理論や技術的手法を身につけることができるように、分子・細胞から個体・集団レベルまでの生物学の基礎分野の講義と総合的な実習を開講します。また、生物学において日常的に必要となるライティングとプレゼンテーションのスキルを実践的に学ぶ科目も開講します。さらに、自然科学の広い分野を理解するため、他学科が開講する理学部共通科目の履修を選択必修とします。逆に、他学科の学生に現代生物学の概要を理解させるため、オムニバス形式で各担当教員の専門分野における最新の話題を紹介する講義を開講します。
- 3年次では、2年次に学修した内容に基づいてさらに深く生物学の各分野を学ぶことができるように、専門分野の講義と実習を開講します。
- 4年次では、基本的に、各研究室において特定の研究実習テーマに取り組み、研究姿勢および技術的手法を修得するとともに、複眼的に分析する論理的思考力、修得した知識と技術を基盤とする問題解決力、既存の考えにとらわれない論理的・批判的思考力、成果をわかりやすく伝える発表能力を養成します。