Event
日本数学会北海道支部講演会・支部総会
Event Date: Jan 15, 2024
時間: 15:00-17:30
場所:理学部4号館5階 若手研究者交流室(4-501)
講演者:足立 二郎氏(北海道大学)、桂田 英典氏(室蘭工業大学・北海道大学)
15:00-16:00 足立 二郎氏
タイトル:接分布構造とホモトピー原理について
アブストラクト:多様体上の接分布構造とは,各点に接空間の部分空間を対応させるものと考えられます.例えば,ジェット空間上の正準構造や,トラック・トレーラーの制御に関してなど,いろいろなところに現れ,微分方程式系や制御理とも関連します.それとは離れて,純粋に幾何学的な構造として,どのような閉多様体に入り得るのかは興味深い問題です.この講演では,まず接触構造をはじめいくつかの興味深い非可積分な接分布構造を紹介します.そして,そのうちのいくつかに関して,構造の存在のための多様体の位相的な条件のホモトピー原理の視点からの議論について既存の結果や新たな考察について紹介したいと思います.
16:15-17:15 桂田 英典氏
タイトル:保型形式の合同とその応用
アブストラクト: 保型形式の合同はそれ自体興味深く重要であると同時に多くの数論的応用がある.この講演では最初に,良く知られたEisenstein級数と1変数cusp形式の合同(Ramanujanの合同)を復習し,その一般化としてのKlingen Eisenstein liftの 合同について論じる.また,その応用として次の2点について論じる.
(1) Harder予想
(2) Siegel保型形式のあるGalois表現に付随するBloch-Kato Selmer群の捩れ元の構成.
この講演は跡部発氏(北大),千田雅隆氏(東京電機大), 伊吹山知義氏(大阪大),山内卓也氏(東北大)との共同研究に基づく.
17:15-17:30 支部総会
世話人:安田 正大(北海道大学)・粕谷 直彦(北海道大学)