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132 附属社会創造数学センター主催 北大MMCセミナー :原生生物のジオラマ行動力学 〜野外環境での行動を探る(中垣 俊之 氏)

Event Date: Dec 02, 2022

 

Time:      2022年12月2日(金) 16時30分 ~ 2022年12月2日(木) 17時30分

Place:      北海道大学電子科学研究所 中央キャンパス総合研究棟2号館5階講義室

      【ハイブリット開催】 Zoomによるオンライン配信(※要登録)

Speaker:    中垣 俊之 氏(北海道大学電子科学研究所 附属社会創造数学研究センター)

Title:   原生生物のジオラマ行動力学 〜野外環境での行動を探る〜 
     Ethological dynamics of protist (protozoa) in diorama environments              ~researches into behavioral smartness in wild environment~

Abstract: 原生生物(真核性の単細胞生物)が生息する野外環境は、一般に多様でありかつ変動著しい。彼らは、このような環境にある程度うまく反応する能力を秘めていると思われる。とはいえ、どれほどの環境にどのように反応できるかは、判然としない。そこで、彼らの秘めたる能力を引き出すために、野外環境を参考にしながら適度な複雑さを積極的にとり入れた実験環境を設計することにした。このような実験環境をジオラマ環境と呼ぶことにしよう。原生生物の遊泳運動やほふく運動は、しばしば力学モデル化され、物理的な理解も進められている。原生生物は、様々な環境要因に反応して短期的かつ局部的な応答をすることが知られており、そのような反応を力学モデルに導入することで、巧みな運動能力が再現されたりしている。
 近年私たちは、ジオラマ環境により潜在的な適応能力を見出し、その仕組みを力学モデルで読み解く研究に取り組んでいる。原生生物の一種である真正粘菌変形体などを例に、ジオラマ行動力学の試みについて紹介したい。
 具体的には、粘菌の迷路解き、関東地方の鉄道網設計、周期イベントに対する予測、同一条件で見られる行動の多様性など。繊毛虫の、遊泳空間形状の記憶、行き止まり狭隘空間でみられる脱出試行など。ちなみに、粘菌はアメーバ運動により地面を這い回る原生生物であり、繊毛虫とは数千本の繊毛を波打たせて水中を遊泳する原生生物である。

 

第132回北大MMCセミナー

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本セミナーは北海道大学 人間知・脳・AI研究教育センター (第28回 人間知・脳・AIセミナー)との共同開催です。

 

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