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Geometry Colloquium: Joachimsthal型定曲率トーラスとその特異点(藤森祥一)

Event Date: Jan 10, 2020

Time: 16:30-18:00

Place: 理学部3号館 3-204

Speaker: 藤森祥一(広島大学)

Title: Joachimsthal型定曲率トーラスとその特異点

Abstract:  本講演では、Gauss曲率が0でない一定値を取る曲面(以下、定曲率曲面と略記する)の中でトーラスと同相なものと、そこに現れる特異点に関して得られた結果を報告する。正定曲率曲面は、臍点以外では共形曲率線座標系という特別な座標系を持ち、その座標系のもとでは曲面の可積分条件がsinh-Gordon方程式という楕円型の偏微分方程式になることが知られている。一方、負定曲率曲面は、曲率線座標を用いると、曲面の可積分条件がsine-Gordon方程式という双曲型の偏微分方程式になることが知られている。sinh-Gordon方程式とsine-Gordon方程式は方程式の型が異なるため、正曲率曲面と負曲率曲面は性質が大きく異なる。しかし、それらの曲面にJoachimsthal型という仮定、すなわち、曲率線の一方が常に平面曲線であるという仮定を加えると、どちらの方程式も変数分離でき、共通の性質を多く持つ。本講演では、Joachimsthal型の定曲率トーラスの具体的な構成と、曲面に現れる特異点の形状について解説する。本講演の内容は、浦達将氏(Fuka Secondary School)との共同研究の成果による。