Geometry Colloquium: タイヒミュラー空間上の解析とその低次元トポロジーへの応用（宮地秀樹）

Time： 16:30-17:30

Place：Faculty of Science Building  #3, Room 204

Speaker：宮地秀樹  （金沢大学）

Title：タイヒミュラー空間上の解析とその低次元トポロジーへの応用

Abstract： タイヒミュラー空間とは標識を持つリーマン面（下位構造である位相曲面は固定）の変形空間である。タイヒミュラー空間にはタイヒミュラー距離と呼ばれる自然な距離が定まり，写像類群が等長的に作用する。そしてタイヒミュラー空間上には自然な複素構造があり写像類群の作用は複素解析的である。タイヒミュラー空間は，単純閉曲線のホモトピー類の集合を交点数関数により完備化することにより得られる空間を境界とするようなコンパクト化ができる。この講演では，タイヒミュラー空間の基本的性質を述べたのち，タイヒミュラー空間上の構造とその境界を用いての低次元トポロジーへの応用例を述べる。