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Geometry Colloquium: 有向閉曲面上の有向トーラスバンドル分類について(野田 一成)

Event Date: Oct 25, 2024

Time: 16:30-17:30

Place:Faculty of Science Building  #3, Room 202

Speaker:野田 一成 (北海道大学)

Title:有向閉曲面上の有向トーラスバンドルの分類について

Abstract: 種数 $g$ の有向閉曲面 $\Sigma_g$ 上の有向 $T^2$ バンドルの同型類はモノドロミー $\rho$ とオイラー類 $e$ によって決まる.この時オイラー類は局所系であることから分類に関して重要となるのはモノドロミーの分類である.そして坂本と福原は $T^2$ 上の有向 $T^2$ バンドルの分類を完了した.一般に,$T^2$ 上の有向 $T^2$ バンドル $g$ 個をファイバー連結和することによって $\Sigma_g$ 上の有向 $T^2$ バンドルが構成できる.この逆を見るためには,$\Sigma_g$ 上の分離曲線 $\gamma$ で $\rho(\gamma)=E_2$ を満たすようなものを見つけなければならない.このような $\gamma$ の存在を示すために重要となるのが鎌田によって導入されたチャートと呼ばれる有向閉曲面上の有向グラフである.その結果,$\Sigma_g$ 上の有向 $T^2$ バンドルについて次を得る. ”$\Sigma _g$ 上の任意の有向 $T^2$ バンドルは,ある $g$ 個の $T^2$ 上の有向 $T^2$ バンドルのファイバー連結和にバンドル同型である.”
本研究は北海道大学の粕谷直彦氏との共同研究である.