研究者情報

神保 秀一

教授

JIMBO Shuichi

複雑領域における偏微分方程式の世界を漫遊しよう

数学部門 数学分野

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研究テーマ

複雑あるいは特異的な領域上の偏微分方程式(系)の解の性質やその構造の解析。関数解析や楕円型作用素のスペクトル理論の応用。

研究分野偏微分方程式, 応用解析学
キーワードスペクトル解析, 楕円型方程式系, 複雑領域, 特異摂動問題

研究紹介

偏微分方程式の解やその構造は定義されている領域の幾何的な性質に大いに依存しています。このテーマの起源は100年前のアダマールの仕事にあります。そこでは領域を変形したときのラプラシアンの固有値やグリーン関数の変動の公式が研究されました(アダマールの変分公式の発見)。身近なところでは,光や音や物体の振動などの現象に現れる固有の量(振動数,スペクトル等)が媒質や空間の形状に顕著に依存しますが, 数学的には偏微分方程式の幾何的な依存性に関連しています. 私の近年の研究は 弾性体の振動に現れるラメの作用素や流体現象に現れるストークス作用素のスペクトルの漸近挙動を調べています。またこれで得られる手法は反応拡散方程式の動力学的な構造の理解にも適用されます。

代表的な研究業績

Asymptotic behavior of eigenfrequencies of a thin elastic rod with non-uniform cross-section,
S. Jimbo and A. Rodrigues Mulet, J. Math. Soc. Japan. 72 (2020), 119-154.
Entire solutions to reaction-diffusion equations in multiple half-lines with a junction,
S. Jimbo and Y. Morita, J. Differential Equations, 267 (2019), 1247-1276.
Eigenvalues of the Laplacian in a domain with a thin tubular hole,
S. Jimbo, J. Elliptic, Parabolic Equations 1 (2015), 137-174
Spectra of domains with partial degeneration,
S. Jimbo and S. Kosugi, J. Math. Sci. Univ. Tokyo, 16 (2009), 269-414.
Ginzburg-Landau equation and stable solutions in a nontrivial domain,
S. Jimbo, Y. Morita, J. Zhai, Comm. Partial Differential Equations 20 (1995), 2093-2112.
学位理学博士
自己紹介

北海道旭川市生まれです。子供の頃はスポーツ(水泳、スキー, スケート)に熱中してましたが、家にあった百科事典を眺めていて時間を過ごすのも好きでした。主に宇宙や星のことをいろいろ見つけて読んでいましたが、そのうち微分積分や微分方程式のことを知って数学にだんだん興味がわいてきました。宇宙のことにつながる数学をやってみたい希望をもちながら研究しています。

学歴・職歴1981年 東京大学理学部数学科卒業
1983年 東京大学大学院理学系研究科数学専攻修士課程修了
1987年 東京大学大学院理学系研究科数学専攻博士課程修了
1987年 東京大学理学部数学科助手
1990年 岡山大学教養部数学教室講師
1992年 岡山大学教養部数学教室助教授
1993年 北海道大学理学部(教養)助教授
1995年 北海道大学理学研究科数学専攻助教授
1999年 北海道大学理学研究科数学専攻教授
2006年 北海道大学理学研究院数学部門教授
現在に至る
所属学会日本数学会
居室理学研究院3号館 3-610号室