研究者情報

吉田 将己

助教

YOSHIDA Masaki

色とりどりに色と性質を変える錯体分子

化学部門 無機・分析化学分野

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研究テーマ

外部刺激による金属錯体の色と物性の連動変換

研究分野錯体化学, 光化学, 電気化学
キーワード白金(II)錯体, ニッケル(II)錯体, 銅(I)錯体, 光物性, 外部刺激応答性, ベイポクロミズム, 金属間相互作用

研究紹介

弱い刺激でその色や性質を変える物質(刺激応答性材料)は、温度計や調光グラス、透明ディスプレイ、飛行機のスマートウインドウなど私たちの身の回りのさまざまな部分で役立っています。私たちは、このような刺激応答性材料のさらなる高機能化や、高い選択性でより弱い刺激に応答する材料の開発を目指して研究を進めています。
たとえば私たちは最近、有害なメタノールの蒸気をあびるとオレンジ色に変わり、乾燥させると紫色に戻るニッケル錯体を開発しました。面白いことに、この色の変化は磁性の変化とも連動しており、オレンジ色では常磁性、紫色では反磁性という風に蒸気との接触によってスピン状態が変わります(図「蒸気で色と磁性を変える錯体」参照)。また、電気で色を変える錯体にも注目しており、たとえば電気をかけると4色に色を変えながら発光をON/OFFする白金錯体も開発しています(図「電気で色と発光を変える錯体」参照)。これらの研究を通し、新しい刺激応答性材料を創り出す指針を見つけることで、将来的には自由自在に色と性質を変えるスマートマテリアルの開発へと繋げることを指向しています。

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蒸気で色と磁性を変える錯体
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電気で色と発光を変える錯体

代表的な研究業績

Immobilization of Luminescent Platinum(II) Complexes on Periodic Mesoporous Organosilica and their Water Reduction Photocatalysis, M. Yoshida, K. Saito, H. Matsukawa, S. Yanagida, M. Ebina, Y. Maegawa, S. Inagaki, A. Kobayashi and M. Kato, J. Photochem. Photobiol. A: Chem., 2018, 358, 334–344.
Methanol-triggered Vapochromism Coupled with Solid-state Spin Switching in a Ni(II)-quinonoid Complex, P. Kar, M. Yoshida, Y. Shigeta, A. Usui, A. Kobayashi, T. Minamidate, N. Matsunaga and M. Kato, Angew. Chem. Int. Ed., 2017, 56, 2345–2349. (Back Cover Picture)
Colour Tuning by the Stepwise Synthesis of Mononuclear and Homo- and Hetero-dinuclear Platinum(II) Complexes Using a Zwitterionic Quinonoid Ligand, P. Kar, M. Yoshida, A. Kobayashi, L. Routaboul, P. Braunstein and M. Kato, Dalton Trans., 2016, 45, 14080–14088. (Inside Front Cover Picture)
A Redox-Active Dinuclear Platinum Complex Exhibiting Multicolored Electrochromism and Luminescence, M. Yoshida, N. Yashiro, H. Shitama, A. Kobayashi and M. Kato, Chem. Eur. J., 2016, 22, 491–495.
Dual-emissive Ionic Liquid Based on an Anionic Platinum(II) Complex, T. Ogawa, M. Yoshida, H. Ohara, A. Kobayashi and M. Kato, Chem. Commun., 2015, 51, 13377–13380.
学位博士(理学)
学歴・職歴2008年 九州大学理学部化学科 卒業
2010年 九州大学大学院理学府化学専攻 修士課程修了
2010年-2013年 日本学術振興会特別研究員(DC1)
2013年 九州大学大学院理学府化学専攻 博士後期課程修了
2013年 大学共同利用機関法人自然科学研究機構 分子科学研究所 博士研究員
2014年-現職
所属学会日本化学会, 錯体化学会, 複合系の光機能研究会, 日本分析化学会
プロジェクト文部科学省新学術領域研究「ソフトクリスタル」
居室理学部7号館 7-508号室
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所属・担当