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ASTL Seminar / Geometry Colloquium: 特異点の複素解析的不変量と parametric local cohomology system(田島慎一)

Event Date: Feb 07, 2020

Time: 14:45-16:15

Place:Faculty of Science Building  #3, Room 204

Speaker:田島慎一(新潟大学)

Title:特異点の複素解析的不変量と parametric local cohomology systemystem

Abstract:  R. Thomの transversality theorem に象徴されるように, 様々な概念や不変量が generic な状況の下で定義されている. 特異点論においても, Teissier の $\mu^{\ast}$ 列と Whitney equisingularity の結果, Lê-Hamm らによる, 局所ホモトピー群に対する Lefschez 型の定理など, transversality もしくは genericity が本質的な役割をはたす結果が多くある. このような概念や不変量を求めたり, あるいは数学的な結果を応用したりする際は考えている状況が generic であるかあるいは generic ではないのか判定する必要が生じる. ところが, 特異点論では一般に, generic でない場合を完全に特徴付けるということが極めて困難であるため, generic であるか generic でないかを実際に判定することは不可能であると見做されてしまうことが殆どであるように思われる. 本講演では, parametric local cohomology system を用いることで, 特異点論に現れる様々な問題に対し, genericity を必要とするような不変量の計算を行う枠組みを構成できることを紹介したい.

 なお同日16:30から幾何学コロキウム:非平坦複素空間形内の実超曲面上のあるテンソルの平行性について(奥村和浩氏,旭川工業高等専門学校)が開催されます.