教員

化学物質が人工合成可能であるように、生物も人工合成可能である

山崎 健一特任准教授/YAMAZAKI, Ken-ichi

環境分子生物学系
研究分野
合成生物学
研究テーマ
(1)生物デバイスを用いた遺伝子群発現コントロ-ルシステムの構築 (2)ステロイドホルモン活性物質検出・定量化のための人工植物バイオセンサーの開発
  1. 生物デバイスを用いた遺伝子群発現コントロ-ルシステムの構築
    私達の研究室では「遺伝子のスイッチがどのようにできているかをふまえ、複数のDNA断片を組み合わせて、遺伝子群の発現をコントロ-ルする、遺伝子群発現コントロ-ルシステムを構築しようとしています。」具体的には「遺伝子の上流にある合成プロモ-タ-と、それに結合するキメラ転写因子によって構成される、遺伝子スイッチ(生物デバイス)を植物に組み込み、それをコントロ-ルする化学物質を作用させることによりスイッチを入れたり切ったりを自由にコントロ-ルできるようにし、そのような生物デバイスを複数組み合わせて有機的に結合させることにより、遺伝子群発現コントロ-ルシステムを構築しようとしています。」
  2. ステロイドホルモン活性物質検出・定量化のための植物バイオセンサーの開発
    我々は、食品・医薬品や医薬品の原料となる天然物中のステロイドホルモン活性を簡便に検出できる一次スクリーニングの手法として、植物に生物デバイスを組み込んで人工植物バイオセンサーを作りました。このような遺伝子組換え生物を使って、人間生活の向上に役立てたいと考えています。
メッセージ

人工遺伝子を生物に導入しておくことにより、生物が元々持っている正常な振る舞いとは異なる、作成者によって意図された自然界に於いては決して有り得ない振る舞いを生物にさせることが可能です。そのような人工遺伝子を我々は、生物デバイスと呼びます。あなたの想像力を生かして、そのような生物デバイスを持った、素晴らしい人工生命体を私たちと一緒に創造してみませんか。北大でお待ちしています。

参考文献

  •  遺伝子組換え植物を用いたエストロゲン様物質の検出, 環境修復の科学と技術, 北海道大学大学院環境科学院編, pp. 99-114 (2007).
  • 翻訳, レーヴン/ジョンソン生化学(上下)原書第7版, 翻訳委員会監訳, 培風館, 東京, (2007).
  • わくわく・びっくりサイエンス教室(全5巻), (国土社), (2004)

遺伝子発現

親から子へ途切れることなく受け継がれる遺伝子は、すべてが同時に機能を発揮しているのではなく、それぞれが適切な時期に、適切な場所で作用する必要があります。形態形成にそのような遺伝子の発現が大きな役割を持っています。(綿引雅昭)

生物の成長や日々の活動はさまざまな遺伝子がはたらくことによって成し遂げられている。遺伝子がはたらくにはmRNAに転写された遺伝子情報からタンパク質が作られることが必要で、この過程を遺伝子発現という。遺伝子によってはタンパク質にならずにRNAのままで機能するものもある。(木村敦)

遺伝物質(DNA)の「情報」を、RNA、タンパク質などを経て、「機能」に転換し、表現されるまでのプロセス。(山崎健一)

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合成生物学

既存の生物学は「調べる生物学」、これに対し合成生物学は「作る生物学」です。化学における分析的化学に対する合成化学のようなものです。簡単な遺伝子部品を連結して生物デバイスを作り、それらを組合わせて複雑な生命システムを構築し、さらには 生物を合成することにより、深く生物を理解し、その潜在能力を高めて活用しようとする学問です。(山崎健一)

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植物

太陽からの光エネルギーを、地球上の材料を用いて化学エネルギーに変換し、栄養分として蓄積出来る「情報体」である。根で地表に固定されていて移動できないので、動物よりはるかにダイナミックな環境適応能力を有している。(山崎健一)

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植物バイオセンサー

複数の遺伝子に秘められた機能を植物体内で関連付けさせることにより、人間生活に有用であったり、有害であったりする物質を発見できるように仕組まれた「情報体」。(山崎健一)

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人工ゲノム

個々の生物種が持っている遺伝情報の全体をゲノムと言いますが、「天然ゲノムの一部をコピー・改変したり、全く新しく構築したりして」デザインされ、編集・構築されたゲノムを人工ゲノムと言います。(山崎健一)

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人工生命体

人工ゲノムの情報の発現によって生命活動を行う生物を人工生命体と言い、天然の生命体とは一線を画するものです。(山崎健一)

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生物デバイス

遺伝子部品を連結して作製する人工遺伝子は生物デバイス情報です。 複数の人工遺伝子の組合せによって、より複雑な生物デバイス情報が作られることもあります。生物デバイス情報が発現して作られるシステムが生物デバイス(生物装置)です。(山崎健一)

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転写

遺伝物質(DNA)の情報を、たくさんコピーして伝令RNAに写し取るプロセス。(山崎健一)

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バイオセンサー

生物の機能の一部または人工的にデザインされた新しい機能により、環境中の化学物質の存在や、環境要因の変化を検知するもので、生物個体や細胞を利用してバイオセンサーとする場合もあれば、生物機能の一部を細胞から取り出して利用する場合もあります(山崎健一)

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